誰でも気になるHIVのこと。これを知れば怖くない

HIV。

このブログで伝えたい重要なカテゴリーのひとつ。

なぜかとういうと。

未だにあまりにもHIVについて知らない人が多すぎるから。

だから、少しでも、遠くても、あなたに届けたい。

HIVの現状を。

知れば知るほど、怖くなくなりますから。

今回は、HIVのことをまだよく知らない人、検査を受けたことがない人には特に読んでもらいたいと思ってます。

また、もしあなたがHIV陽性者であったなら、僕よりも知識や経験があると思います。
ここに書いてあることで何か思うことがあれば、意見などをもらえると嬉しいです。

否定的・肯定的に関わらず、質問も含めてどんどんメッセージ送ってくださいね。
今後の参考にさせてもらいます。^^

HIVは怖くない

日本でHIVの話題が初めて出た時は、どんな経過をたどるかも明確にわかっていなかった病気。

確か、1986年くらいやったかな?
僕がまだ中学生くらいの頃。

発症すると治らない、とか騒がれてました。
あと、男同士でのみうつるとか。
加えて、キャリアのままで発症せずに生きて行ける、とも。

いろんな噂が交錯してて、明確にどんな病気かわかってなかったですね。
アメリカですら「なんなんだ?この病気は?」てな状態。

今考えると、見たこともないような病気が流行り出したもだから、世界中がパニクってましたね。

でもまだ、当時の日本国内の雰囲気としては、どこ吹く風。
「対岸の火」状態。

でも、あっという間に日本にHIVが上陸してしまって。

そらそうですよ。
わかってたこと。

そして、なんかいろんな偏見が広まってしまって。
加えて差別もあったりしたようで。

会社でHIV感染者やとわかると、異動させられたり、退職に追い込まれたりとか、あったみたいですね。

あと、感染者の手で触れたものには、アルコール消毒したり。

今考えると、嘘みたいですよね。

悲しいけど、ほんとの話です。
今はそんなことはないと思いますけどね。

HIVは、めちゃくちゃ弱いウィルス。
皮膚についても石鹸で洗い流せるし、水で流すのも有効。

そう考えたら、空気感染する風邪ウィルスの方が圧倒的に感染力が強い。
今は、風邪で死んでしまう人もいますからね。

どっちが怖いねん、て思います。

もし、HIVに感染したとしても、今は普通に生きられます。

特効薬はまだないけども、治療薬がかなり発達してきていて、体内のウィルス量を激減させるところまで来てます。

すると、どうなるかというと、感染した本人は当然発症しにくくなります。
(発症した症状を「エイズ」と呼ぶ。)
つまり、もう健常者と思っても遜色ないレベルってことです。

ほんでもって、ここ大事なんですが。

ここまでくると、相手に感染させる感染力も激減する、てこと。
つまり、人にHIVをうつすことがない、てことですね。

自分がHIV陽性であったとしても、適切な治療を受ければ、自分も健康で、相手にもうつすことがないから、もう何も怖くないレベルと思って良いんじゃないでしょうか。

これは僕の我見なので、いろいろ意見もあると思います。

もし、自分がHIVに感染してることがわかっても、悲嘆することなんてないんです。

今のご時世、ガンや生活習慣病で死ぬことの方が、確率は高いですからね。

だから、HIVを恐れたらだめだ、ということ。
恐れることよりも、HIVを知ることの方が大事です。

本当に怖いのは無知である事

何年か前、ある発展サウナで見かけたんですが、口で直接受けてる奴がいて。吐き出してはいたけども。

「未だにそんなことしてる奴がおるんやな・・・」

僕はちょっと、いやかなり、驚きました。

HIVが怖くなくなったとは言うたけども、自ら感染リスクを高める行為はよろしくないですよ。

確実に後で悩むことになるからです。

だけども、生でバックやってる奴も無数にいました。
悲しいことですが。

生でやりたい気持ちはわかります。めちゃくちゃわかります。
多分それは誰でも同じだと思うし。

でも。

いっときの快楽のために、一生を棒にふることって、できますか?

リスクの高い行為をせんでも、ちゃんと快楽を得ることができる。
それは、たとえ相手が恋人であっても、行きずりの相手でも、です。

自分で自分の身を守ることなんて、簡単。
ちゃんとセーフティを心がければ良いだけなんです。

中にはセーフティの知識があっても、それが行動に結びついてない人がいます。というか、多い。

それは、非常にもったいないと思います。

でも、それ以上に怖いのは、何も知らない場合。

こんなことを若い子から聞いたことがあります。

「HIVって、もう治るんでしょ?」

いやいや、嘘やろ?
ありえへん。(苦笑)
でも、知らへんのやろなぁ。。

おそらくそれは、HIVについてメディアがあまり取り上げなくなったことが要因の一つだと思います。

情報の枯渇。

なぜ、取り上げなくなったんでしょう。
もっと、どんどん情報を発信してほしいですね。
毎日、最新のHIV情報を流してくれても良いんじゃないかと思うくらいです。

そうすれば、必ず記憶のどこかに残ります。
それが、セーフティにもつながると僕は思うんですけどね。

「情報が入ってこない=もう大丈夫」

これが、一番怖い構図じゃないですかね。

HIVは知れば知るほど怖くなくなります。
だから、もっともっと知識を取り入れれば、怖いことなんてないと思うんですけどね。

そうすると、友達同士で気軽に検査に受けに行くことだってできます。

「今度の日曜、一緒に検査受けにいかへん?」みたいに。^^

(でも、実際には一人で受けて欲しい。検査結果が一人は陰性でもう一人は陽性、てなるとどうしても辛いですよ。
まぁ、それくらい今は気軽に検査受けれる、て意味ですね。)

怖いのは、無知であるということ。

無知であるばっかりに、気づいたらエイズを発症なんて、悲しすぎますよ。

HIV感染者が身近にいる事を理解する

異性愛者の人たちはどう感じてるのかわからないんですけど、同性愛者の僕らの周りには、普通に感染者が身近にいます。

それに気づいている人もいます。

そして、僕の友達にも何人かいます。

でも、皆元気に楽しく生きてますよ。^^

以前は、友達の友達くらいには感染者がいてもおかしくない、という状況だったけど、今は友達が感染しててもそれが普通。

あなたの友達にもいるかもしれない。
本人が感染に気付いているかどうかは別ですけどね。

2002年くらいだったかな?

厚生省のHPに、全国の発展サウナの使用済みティッシュを採取してHIV調査をした結果、陽性と出たのが20%。

20%ですよ?

つまり5人に一人が感染してるってこと。
2002年当時で5人に一人ということは、今はおそらくそれ以上に増えてると思います。
3人に一人くらいにはなってるかもしれません。

びっくりでしょ?

別に、脅かすつもりはないんですけど、悲しいことに本当のこと。

きちんとHIVについて知識を持っていれば、ここまではならなかったかもしれない。
怖くないし、きちんと防げますからね。

そうそう、僕の友達にも何人か陽性者がおるって書いたけど、彼らは自分から僕に話をしてきたんです。

時には、リアルで泣きながら訴えてきたり。
時には、メールで相談してきたり。
または、自暴自棄になってオープンにしてる奴もいましたね。

ちなみに、僕はその友達らと肉体関係があったわけではないんです。

ではなぜ、僕に感染している話をしてきたのかというと。

僕は、昔からHIVに関心があって、そのための啓発活動をしたりサイトを運営したりしてて、一般の人よりも知識があったからかもしれません。

それを知った上で、相談に来てくれたりしてました。

僕の知識が役にたったかどうかはわかりませんが、ずいぶん安心してくれたようです。

知識はなかったら困るけど、あって損はないです。

だって、自分自身の身を守ることはもちろん、肉体的にも精神的にも恋人やセクフレの身を守ることにもなるし、HIVに悩んでいる人の悩みをちょっとでも解決出来るかもしれないんですから。

なんらかの形で人を救うことができるかもしれない「知識」。これって、すごいと思いませんか?

検査の重要性

今は、ほとんどの人が検査を受けたことあるんじゃないですかね。

これって、すごく良い流れですよね。

比率的に言えば、異性愛者の人よりも同性愛者の人の方が、検査を受けてる率は高いと思います。

異性愛者の人って、検査を受けたことのない人って多いと思います。
特に男性は。
ある意味それは怖いです。

そうはいっても、同性愛者の人でも検査を受けたことのない人もやっぱりいますからね。

僕の友達でも今まで一度も検査を受けたことがない友達がいます。
検査を受ける受けないは、義務ではないし自由なんですけどね。

でも、検査を受けて損することって、ないんですよ。

検査結果が陰性であったのなら、それはそれで良いし。
ただ、単に「陰性だった!良かった!」で終わってしまうと、非常にもったいない。

検査結果を聞くまでは、やっぱり誰でも怖いし、悩む。
その気分を味合わなくても良いように、今後どうすべきかを考えれば、すごく良いこと。

セーフティについてはもちろんだけども、「次回はいついつに検査受けよう」と予定を立てれば、自分の行動を抑制しやすくなります。

これは、僕が実際にやっていることです。
だから、陰性の結果OKで済ますのではなく、次につなげてみてほしいですね。

そしてもし、結果が陽性だったとしても、絶対に意味のないことではないんです。

自分の体の状態が、早くわかって良かったってことなんですからね。

他の病気でもそうですが、早期発見・早期治療は無駄にはなりません。

特にHIVの場合は、症状が初期に出ない分、治療に専念できます。
もっとも、多くの場合はいきなり治療なんてことはないんですけどね。

CD4リンパ球っていう、免疫力の強さを示す数値が、一定の値より下がらないと治療は始まりません。
というか、始める必要がないからですね。

どっちか言うと、HIV以上に生活習慣病の方が治療は必要やと思うし、いろんなリスクをはらんでると僕は思います。

高血圧、高脂血漿、糖尿病、痛風なんか、ほっといたら確実に怖いですよ。
いずれも自覚症状がないけど、例えば高血圧が続くと突然脳梗塞になって入院、ひどい場合は死に至ることだってありえます。

僕の親父が昔突然、脳梗塞で倒れたから、その辛さと怖さがよくわかります。

でも、HIVの場合は、検査と治療でうまく病気と付き合っていけます。発症して突然死ぬことなんて限りなく0に近い。
本人の収入によって治療費は変わりますが、治療に対して国からの補助がちゃんとあります。

だから、大事なのは、自分の体の状態を知ることです。
知れば、怖くないんです。

検査を受けたことがない人が「検査が怖いから受けない」と思うのは、知らない・分からない状態だからじゃないですかね。

検査を受ける意味は、陽性・陰性を判断すること以上に、検査を受けることに意味があると僕は思ってます。

あ、そうそう、もし検査を受けるのであれば、僕は無料検査をお勧めします。
保健所でも無料検査はあるけど、検査に特化した無料検査機関で受けるほうが安心できます。

なぜなら、そういう検査機関って、マイノリティにも理解があるところが多いし、検査の事前相談や、アフターケアもしっかりしてるんです。

だから、不安を最小限にすることができるんですよ。

僕の友達が、無料検査を受けて陽性の結果をもらったときも、「ちゃんと相談できたからすごく安心できた」って言ってましたし。

だから、僕としては検査に特化した無料検査機関をお勧めです。

ちなみに検査自体は、どこのどんな医療機関でも受けれるけど、結果を告知するのはその病院の医者。

病院で受けて、もし、結果が陽性だった場合「どこそこの病院に行ってください」で終わりのような気がします。
だから、病院はあまりオススメしないですね。それにもちろん、病院だと有料です。

また、通販で購入できる検査キットはさらにオススメしません。

検査キットは信憑性にも疑問が残るから。
以前、陽性の人が試験的に検査キットを使ったら、何度かは陰性と結果が出ました。今はもうずいぶん改良されているとは思いますが。

加えて、もっともオススメできない理由があるんです。

もし、結果が陽性だったら、どうしますか?

たった一人で陽性の結果を知ることになるわけです。

これ、一番辛いと思うんです。

だから、できれば、マイノリティに理解のある、サポートのしっかりした無料検査をオススメします。

東京や大阪なんかの大都市なら、無料検査会場はいくらでもあるはずです。
僕の在住してる名古屋では、ここをよく利用してますよ。
ネット予約ができますしね。^^

検査会場:栄サンサンサイト

検査を受けてみたいと思ったら、ぜひ参考にしてみてください。^^

今回は、HIVや検査についていろいろ話してみました。
これからもどんどん伝えていこうと思ってるので、いろいろ意見や相談があれば、ぜひメッセージを送ってもらえると嬉しいです。^^

今回も、ここまで読んでくれてありがとうございます。
また、懲りずに見に来てくださいね。 ^^